LIFE,LOVE&PAIN(旧)

LIFE,LOVE&PAIN(旧)

タイトルは Club Nouveau の80`sのアルバム名。人生っていろいろあるよね。(新URL:○ttp://lifelovepain02.blog.fc2.com/)
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入院中のネット情報

20070401224056
入院してから二人の人に、「2ちゃん見てる?」と尋ねてみたら、二人ともしっかり見ていた。
そして両者とも、「大阪府内の精神科スレ」をチェックしていた。

説明しておくと、この掲示板のスレには、大阪府内の精神科のどこがいいとか悪いとか、あの先生は最悪だとかここでこんなヒドイ処方されたとか、つまり患者間の情報が書き込まれている。
たぶん、精神科の医師も見ているのではないかと思う…、前担当医の《うるちゃん》は「いつ自分の名前が出てくるかと思うとドキドキします」と言っていた。
実際のところ、こうした情報は口コミでないとなかなか伝わらないものである。

ところで、暇だったわたしは、携帯電話からこのスレッドを昨日見ていたのだが、最近の書き込みでつい先日、入院患者5~6人の間で取り交わされていた噂が、そのまんまの口調で書き込まれているのを発見した。
時期的には問題があった日から約1週間後で、なんだってそんなに経ってから書き込みをしたのかわからない。
ずっと根に持ってたってことだろうか?――なんだかそっちの方がコワイ。

そういうわけで、匿名掲示板と言えどもなんとなく「あいつが書いたんだよなコレ?」と特定されてしまう場合があるので、くれぐれも今後とも世話になろうと考えている医師の悪口なんか書き込まない方がいいんだろう。

ほんとは、わたしがこうやって携帯電話からネットを見てるって話も、ほかの入院患者さんに言わない方が得策だと思うんだよね。
でもつい、「なにしてるの?」なんて聞かれると喋っちゃって…、よろしくないなあと自分で思う。

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ビールもどきを飲みながら

20070402223327
昨日、恋人Sがドライブ&ショッピングに連れ出してくれたのだが、その後遺症なのか、今日は朝から起き上がるのが大変だった。
ものすごくだるい…しんどい。

それでもいつもの日課どおり、朝6時の点灯とともにカーテンを開け洗面をし、体重を測って普段着に着替えた。
だがそのまま、再びベッドに横になってしまった。…駄目だ、今日は駄目だ。

午前中はTVを見る気もしない。ひたすら寝ていた。
午後、少し眠ると身体がやや楽になったように感じたので、とぼとぼと近くの大型スーパーまで歩いていく。
昼間寝すぎると、夜も眠れないので、一日中しんどさと対峙することになってしまう。

わたしはスーパーで服を見たり、ノンアルコールビールを飲みながら大型スクリーンに映し出される高校野球を眺めたりした。
でも、目はなにも追っていなかったと思う。

入院してから一ヶ月以上経つが、体調はまだこんな感じである。
5月から、いままでどおりのバイトが再開出来るのだろうか?
たった半日間、いや5時間程度出歩いただけでこんなに疲れるなんて…すごく不安だ、自信がない。

家族など周囲は、なんとかなるんじゃない?と楽観視するが、わたしはそう簡単にいかないんじゃないかという気がする。
期待されるのが苦痛だ。
ほんとうを言うと、まだ仕事復帰はしたくない…これは単なる怠け心なのだろうか?

この一年間余り、鬱病は治ったと思っていたのに、今回いとも簡単にぶり返してしまった。
以前よりはるかに軽症だが、こんなことでは困る。
いったい、わたしはほんとうに完治するのか。
年齢的にも、もう人生終わってんじゃないのか…。

そんなことを考えながらノンアルコールビールを飲み干し、とぼとぼと病院への帰路についていると、その足取りはどんどん重くなっていくのだった。

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大浴場の巻・続編

20070403212131
『大浴場の巻』(3/15)で紹介した別病棟のAさんが、わたしが彼女に伝授した《大浴槽でのほふく前進》を実践していたので挨拶したら、「会ったことあったっけ?」と平然と言われた。
おいおい、いまきみがやっているそれは…と、そんなやぼなことは言わず、わたしは「2回目やで」と言う。

これが数日前の話だが、驚いたことに今日、大浴場ではAさんを含むほか3人が、わたしが伝授した《大浴槽でのほふく前進》(しつこい)をやっていた。
ななんだこの様相は?!
孵化したばかりのおたまじゃくしが水槽のあちこちで動めいているようだぞ??

「○病棟のAさんに教えてもらってん」
「運動になるよね」
洗い場にいる人々も口々に言っている。
うぬ。その技の師匠は俺様だぞ!…などと硬いことは言うまい。…

そんなわたしの思いをよそに、Aさんはわたしの横をぷかりぷかりと浮きながら声をかけてきた。
「前に会った?」
「うん、会ったよ」
「×◆△◎」(彼女の特徴・不明瞭な言葉。)
「……」
過ぎ去っていくAさんを見ながら、わたしはなにかをあきらめた。
そして、わたしはわたしの習慣どおり、《大浴槽でのほふく前進》を始めた。

だが、さすがに3人もの人が身体を伸ばしていると、思ったように前へ進めない。
「どいて」とも言えないし、仕方なくわたしは浴槽の浅瀬でぷかぷか腹這い状態で浮いていた。なんだ、これもなかなか気持ちいいじゃないか。

すると早速、めざといAさんが言った。
「ほわほわ浮いてるみたーい」
「気持ちいいよ…」
「ふーーん」

その後、進路があいたので、わたしはほふく前進の続きをやって風呂から上がった。
このぶんでは数日のうちに、新技《大浴槽の浅瀬でぷかぷか》がAさんによって広められるに違いない。
べつにいいけど、大好きな大風呂がおたまじゃくしでイッパイになるのはちょっと困る…。

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Iさん電撃退院?!

20070404222751
仲良くしてくれていたIさんが、突然「退院する!」と言い出した。
なんでも、最近入院してきたある人が香水をつけているのが気に障って仕方ないという。

確かに、香水は日本では嫌う人が少なくない…病院のような閉鎖空間では避けた方が無難だろう。
だからといって、入院規則に禁止と書いてあるわけではない。こーいうのがいちばん厄介なのだ…。

Iさんは看護師を通して苦情を言ったようだが、昼食時にも香水の粒子が消えることはなかった。
それでIさんは、ただちに外泊の手続きをして、明日主治医に退院希望すると言って出ていった。
淋しいが、わたしは彼女を止めはしない。
こーいうもんは、一度「嫌だ!」と思ったらもうそれ以上我慢することなんて無理なのだ。
もし我慢したって、ストレスで新たな症状が出て薬が増えるだけだ…。前回の入院時、19時以降の施錠が怖くなって逃げ出すように退院したわたしには、その心情はよくわかる。

いったん帰ったIさんを見送ったあと、わたしは見知らぬおばあさんと差し向かいで夕食を摂った。全然美味しくない。
わたしには、まったく知らない人と一緒に歓談しながら食事する趣味はないのだ。

携帯電話の待ち受け画面を開くと、わたしが先日花壇で撮ったマットな色彩のパンジーが目に飛び込んでくる。
Iさんは「それ、なかなかいいじゃない」と誉めてくれたんだった。
なんとなく、胸に迫るものがある。
ほんの一ヶ月間一緒にいただけでも、人は人に思い出を残していくものである。

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わたしと似ている人

20070406153424
最初は、いまはもう退院したIさんが言った。
「あの子、ゆみさん(わたし)にすごく似てない?」

ふと見ると、新たに入院してきた痩せ型の女性が喫茶室の椅子に座っていた。
確かに背格好、かけている眼鏡や服装の雰囲気が似ているかも知れない…?でもこういうタイプはどこにでもいるからな。

――しかし、少なくともこの精神病院にはいなかったのである。
わたしは、その数日後から知らないおばさま方に次々と声をかけられるようになった。
「あら…?昨日廊下で歌ってた人よね?」
「あら…?昨日の夜、そこで電話かけてた人よね?」…。
待ってください!わたしは静かな病棟で歌ったり、ルール違反の携帯電話でのおしゃべりはしたりしませんから!!

なんだかめっちゃやりにくくなった。
おばさま方に「あの子うるさいわね」なんて噂されていないだろうか。そ、そして彼女にとっては「あの子、すれ違っても挨拶もしないわ」と思われていないだろうか??

彼女Iちゃん(またIだ!以下Iちゃん2号)はどう言われているのか知らないが、さっきも喫茶室で鼻唄を気分よさげに歌っていた。
ちなみに、彼女の病気は躁病でも鬱病でもない。摂食障害だ。他の患者に比べ、のんびりしているように見える…が、隣室にいたIさん曰く「夜中に壁に頭を打ちつけるような音がした」(真偽不明)らしいし、入院してくるからには、それなりの地獄は抱えているだろう。

喫茶室から外を眺めていてると、そのIちゃん2号がヒョロヒョロと歩いているのを発見した。
そういえば彼女は、わたしの鬱病モード時の、のた~へろ~っとした歩き方まで似ているな…。そして、ぱっと目につくくらいすごく痩せている。わたしもああなのか?――人のふり見て我がふり直せって言うが、あれはもうちょっと太ったほうがいいな。

Iちゃん2号は帰って来ると、わたしもよく遊びに行く近所の大型スーパーで買ったという緑のパンプスを見せてくれた。
おーかわいい!それ、わたしもいいなと思って見てたんだよね!

そうして、廊下でうんち座りをしながら彼女の戦利品のチェックをしているわたしたちの姿は、一部おばさま方には双子姉妹か一人ドッペルゲンガーのように見えたかも知れない。

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パンプス禁止令

20070407151810
前述わたしに似ているIちゃん2号が、昨日「病棟でパンプスを履くのはやめてね」と看護師に注意されたそうなのだが、それを聞いたわたしは不思議に思った、「わたしは一ヶ月前からずっと履いてるよ??」

Iちゃん2号はそのことを深く考えず、「たぶんわたしがフラフラ歩いてるからやね」と言った。
彼女は「床に滑って危ないから」と説明されたそうである。
そんなバカなことがあるかとわたしは思った。
Iちゃん2号は20代女性である。病気でちょっと痩せてはいるが、ヨロヨロになっているわけではない。
なんかほかに理由があるに違いないと考えるのが普通だろう。

すると、である。
今日になって今度はわたしが「パンプスはやめてね」を言われた。
べつにそれはかまわないのだが、気になるのはその理由である。
わたしのは「お掃除する人が大変なの」であった。
床に傷がついて困るということなのだろうが、なんでIちゃん2号と別々の理由なのだ??

猜疑心の強い患者を演じている(地かな?いやらしい地だ!)わたしは尋ねた、
「誰かがなんか文句言ってきたんじゃないですか?」

「言わない、誰もなにも言ってないわよ!」
善良な看護師さんたちは、わたしの直球視線を受け止めながら全力で否定した。
「でも、昨日注意された人は《床が滑るから》でしたよね?」
「え?!昨日注意された人なんているの?」

…なんてご苦労さまなことだろう…。
でもわたしは想像してしまった、それは一昨日あたりの病院のカンファレンスで決まったのだ。
――「最近、パンプスを履いている患者さんがいますが、これは○○の理由により、やめていただくように…」
下を向きながら全員がうんうんとうなずく。
そんな場面まで見えてしまったわたしは、まったく面白くない気分になった。

「なんで事実を一つにしとかないんだよ!」

患者は患者同士であれこれ噂しあうものだ。
わたしにはこう言われたのに、あなたはそんなふうに言われたの?変ねえ!
こんな会話が日常的になされ、お互い要らぬ猜疑心を抱くことになったりする。

わたしは、誰にどう言われたんだか知らないが、ともかくスーパーで売っている日用品スリッパで一日を過ごしたかないので、ゴールドのバレエシューズ@1980円を購入した。
ふん。これで廊下を踊ってみせるわ!

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『ガラスの仮面』大人買い

20070409095544
前夜、TVを観ているうちにだんだん気分が落ちてきたので、落ち込み泥沼から逃れるがごとく、わたしは廊下を歩き続けた。
すると、万歩計が8500を記録したのである。いまのわたしにとってはスバラシイ運動量だ。

だがその煽りをくらってか、翌朝は着替える気さえしなかった。
一日中寝ていたい…。でも昼間ダラダラしてしまうと、夜がうまく眠れなくなる。

昼食後、「よし!」と掛け声をかけて(なにがよしなんだか)起き上がったが、すぐに「あーしんど…」の声が出てしまう。
「今日も○ズミヤ(スーパー)に行くんですか?」
同室のTさんに訊かれる。
彼女は拒食症のため、ここ数日間ずっと点滴生活だったが、愚痴一つ言わず落ち着いている。歳はわたしの半分くらいだが、なんだが精神的には逆みたいだ。

「いや、今日は古本屋に行ってくる…あ~~しんど…」
「……」
そうしてわたしはやっとパンプスを履いて、徒歩15分のところにある古本屋へダラダラと向かった。
本なんかどうせ読めねえっつーの…、
プラプラ見て歩くわたしの目に、それでも、書棚にびっしりと並ぶきらびやかな背表紙が飛び込んできた。

『ガラスの仮面』だ!
あのマンガは、単行本だと何十巻にもなる。だが、書棚に並んでいたのはぶ厚い雑誌サイズで、しかも一冊105円だった。
これってすごく暇つぶし出来そうじゃん?
わたしはかなーり悩んだ挙句、そのうち2~9号を買った。(1号は残念ながらなかった!)
お・重い…!ちなみに一冊=650Pである。書棚にあった13号まで全部買わなくてよかった。わたしはなにをしにここへ来たのだろう。エクササイズか?

帰ってからTさんに見せたらびっくりされた。
ヨロヨロとマンガの入った二つの大きな袋をベッドの枕元にドカッと置いてホッとする。
うむ、落ち着くな。
そういえばわたしは、家でも枕元に大量の本がないと淋しい人間なんだった。
これで、とうぶんは精神的不安から少しは抜け出せるだろう…。

そんなわたしのこの日の万歩計の数字は、前日と同じく8500であった。
気持ちは落ち着いたが、日頃運動不足なわたしのふくらはぎはくったくたになった。

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ラジオ体操をしながら

20070410135131
毎朝、病棟で行われるラジオ体操に参加している。
精神科病棟に入ったら、必ずやることに決めているのだ。強制ではない。

さて、今回は入院してから46日間経つが、44回くらいはラジオ体操をしたと思う。1回は遅刻、1回はなんだっけか…忘れた。ラジオ体操第一・第二ともばっちしマスターである。

ところでばっちしになった運動は、考え事をしながらでも出来るようになる。自動車の運転と同じだ。

そんでわたしは、今日、ラジオ体操・第一の回旋運動のあたりで考えた。
昨日、手元に届いたA人材派遣会社からの「登録スタッフ様の就業状況アンケート」のことだ…、自分がA人材派遣会社に登録していたとは知らなかった。
でもそこで、前の職場の後輩Rちゃんが課長代理をしている。

年末に忘年会で会ったとき、Rちゃんは「うちに登録したらいいですよ!」と言ってくれていた。「絶対通る履歴書の書き方を教えます!!」とも…。
Rちゃんとわたしは8年前、職場が閉鎖されるまで一緒に同じ仕事をしていた。
その後、彼女は関連会社のA人材派遣会社に入社し、わたしは理学療法士の学校で鬱病になって、いまラジオ体操をしている。

いつ、ラジオ体操が第二に入ったのかわたしは気づかなかった。
なんで突然あの書類が送られてきたんだろう。
Rちゃんから直接送られてきたのなら、なにか一言あるはずだ。派遣会社がたまたま登録スタッフの整理をしているんだろうか…。

それにしても、もしそこでお世話になるとしたら、かつての後輩がわたしの上司ということになるのだな。
気配りの彼女だから、嫌な思いはさせられないだろうが、なんだかやり切れないな。…

ラジオ体操・第二が終わったとき、わたしはとても虚脱していた。
行ったり来たり、病気はいつまで経っても治らない。
わたしはこうして、人生のなかであと何回ラジオ体操をしていくんだろうか。
わたしの選んだ道は、そんなに間違っていただろうか?

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酒のプチ禁断症状

20070411135241
いつも夕食の直前まで、病院近くの大型スーパーで時間をつぶしているのだが、昨日はそれをしなかった。
すると、夕食までがへんに余って、しかも病棟の喫茶室で若い男女が喧嘩ごしで話し合っているのを聞いていたら、無償に「今晩は飲みたい!」という気分に火がついたのである。

お酒を飲まない人には理解しにくいかも知れないが、こうした欲求は喫煙と似ている…、つまりは中毒なのだ、依存症なのだ。
だから、切れるともう、イライラしてたまらない。

夕食まであと20分という時間なのに、わたしは靴を履き替え病院を飛び出した。
そして、そばにあるボロい立飲み酒屋をガラリと開けるやいなや言った、
「ノンアルコールビールある?!」。

立飲み酒屋なのに座って飲んでいたおっさん二人が振り返ったが、切羽詰まったわたしにとってそんなことはどうでもええ。
びっくり顔の店のおばはんが半分腰を上げて、「冷えてるのはないけど…、」と言った。
「~~!冷えてないのかっ!!」
「いままでのが発売中止になってな…でも新しいのがあるから、ほら…」
おばはんはわたしの血色をなだめるかのように、段ボールケースを開け始めた。
転がり出たノンアルコールビール缶の温度を、わたしは触って確かめる。
うん、これなら飲める。

「ほな、これ冷やしといてな、また買いに来るから!そんでこれ2つ、いまちょーだい!」
もうどっから見ても、病院から抜けて出してきたアル中患者の様相である。
おばはんは急いで会計し、また味の感想聞かせてなと言った。

わたしはその偽ビールを、病室に持ち運んだ病院食そっちのけで飲んだ。
うーん。お腹が張るばかりで、ずっしり来るものがない。
わたしはやけくそのように、せんべいをガシガシ音を立てて食べた。正当なごはんは要らない、いまわたしが求めているのはジャンクさだ!食事というものは、いつも栄養に優れていて身体によければいいというものではない!

アルコールのプチ禁断症状に苦しんだわたしは家族に電話し恋人Sに電話し、当たり前だがどーにもならないことを確認したのちに、事情を話した看護師さんの前で消灯すぎまでウロウロして、やっと眠剤が効いた頃にベッドに入った。

そしてさっき、担当医にイライラ止めの薬を処方してもらったところである。
しかし、イライラ止めの薬に劇的な効き目があるなら、誰もアル中や禁煙で苦しみはしないだろう。
嫌な予感だ。

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おばさん軍団とイライラ

20070413074426
結論から言うと、一日間家に帰ることになった。
ナニ、担当医からそろそろ退院に向けて外泊してはどうかと提案されていたのである。

しかし、わたし自身にとっては、入院生活のなかでどーにも収まりがつかないイライラがあることが一時帰宅の決定的理由であった。
箇条書きにすると、
①最近おばさん軍団が結集して、院内が彼女らのサロンと化している。
②おばさんたちに自分にとって嫌なことを言われる。
③アルコールが飲めない。
――などである。
書いてみると、アルコールが飲めないのがいちばん辛くて、その欲求・イライラの出発点がおばさん軍団なんだな…。

わたしは、少し具合のよくなった同室Tさん(20代前半)に愚痴をかました。
「どこが悪いのかわからないとしつこく言われる」
「お酒が飲みたくてたまらないと話したら《それは入る病棟が違うわよ》と言われた」(つまり鬱病じゃなくてアル中だと言いたいわけだ!)
「《数十年したらあなたにもわかるわよ》《若いうちはいいわね》と年派もいかない若手おばさんにガキ扱いされる」(わしゃいっぱしの42歳だ!)
グチグチグチ…。

Tさんは我慢強い人で、そうですね~と聞いてくれたが、珍しく彼女自身のことも語り始めた。

「若いからすぐ治るわよ、って言われるとちょっと…」
「○○さん(おばさん軍団の一人)が、面会の様子をじろじろ見るんですよね…」
「TVの前のソファ、おばさんたちが固まってるから行けませんよね」
控え目で物静かだが、Tさんなりに小さく不満を語った。
この人、ほんとに年齢不相応に人生達観してるなー。

年齢不相応に幼いわたしは、そういう流れでブチ切れて、あと数時間でここを出る。
…しかし、一泊して帰ってきたからといって、どうなるんだろう。
前回みたいに、担当医を振り切って退院ってことになるんだろうか。

  
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窓ガラスを蹴る

傷だらけの足
お恥ずかしい話なのだが、このブザマな足は窓ガラスを蹴り割ったあとである。

昨日、昼まえに入院中の病院を出て、イタリアンバイキング料理屋に両親と3人で行った。
その席で、わたしは日ごろのうっぷん晴らしとばかりに、赤ワインのデカンター…たぶんボトル半分くらいの量だろう、これを2本飲んじまったのである。(つまりボトル1本ぶんだ。)

正確にいうと2本目のデカンターは、わたしが「グラス1杯」と頼んだのを間違えて持ってこられたものだが、飲んでしまったのだからまー言い訳にはなるまい。

まだデザートに入っていないというのに、両親が「店を出よう」と言い始めたので、そのときじぶんが相当酔っているらしいことがわかった。
…で、それからはよく覚えていないのである…。

わたしは、電柱がまっすぐなのも腹が立つ!という勢いで、世の中のあらゆるものを罵倒していたらしい。
そして、家に帰ってから暴れた暴れた…、今日は手足を中心に切り傷や打撲傷が痛いのである。

母は放心している。気の毒な人だ…。
退院はしばらくお預けだろうか……。わたしの情けなさにも箔がついてきたというものである。

  
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新しい同室者

20070415155244
一晩実家に外泊して病院に戻ってみると、新しい入院患者さんたちが何人か入っていた。
そして、わたしのいる四人部屋にもである。

彼女…Mさんは年齢はわたしとほとんど変わらない。
夫と二人の子どもがいる。
鬱病のため、家事・育児が出来ない。それで姑に辛いことを言われた。
あきれるくらい多い典型的患者パターンだ。

ミニスカートを穿いて一人荷物を下げて帰ってきたわたしを見て、Mさんはほっとしたように言った。
「ここは高齢者ばかりでしゃべる人がいない」
「よかった、若い人が来てくれて。おいくつですか?」
初対面の挨拶でいきなり年齢を聞いてくる人ってどーなんだろうかわたしはあんまり好きじゃない。
「42です」と即答したら、若く見えますねとかすごく細いですねとかいつもの社交辞令が返ってきた。なんとなく面倒臭くなる。

そうでなくとも、わたしは今回の外泊に失敗し、ズタボロで帰ってきたのだ。
ゆっくり休みたい…。

一見外見が元気なわたしは(ジャージ姿じゃないし)、それでも邪険に話すことが出来ず、いつも行っている大型スーパーに今度一緒に行くことを約束させられた。
まあそのくらいはいいんだが、今日の午前中、わたしを含め同室者三人がいつものように横になっていたら、Mさんの「あー暇!」という声が聞こえてきた。そんなこと言われても…。

ちょっと他人への依存度が高い人なのかなあと思って、わたしはMさんの様子を暫くみることにした。
わたしも爆発するくらい暇で茶飲み友だちが欲しいところなのだが、それは誰でもいいって意味じゃない。


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若手集団の逆襲?!

20070416225854
最近病棟フロアに一気に増殖したオバハン軍団にブチ切れて、外泊時実家の窓ガラスを蹴り破ってしまったわたしだが(病院でこれやると閉鎖病棟に変えられてしまうからね)、今日、比較的若い人たちと話していたら、意外にも話題はオバハン軍団への不満・皮肉一色だったのである。
昨晩、ついにブチ切れて彼女らに怒鳴った中年男性もいたらしい。
よかった!わたしだけじゃなかったんだ!!

ほんとうに、最近のオバハン軍団は勢力を増してきていて、それこそ「あんた、どっこも悪いところなんかなさそうやね?」とふだんわたしがしつこく言われている嫌味な一言を叩き返してやりたかったくらいなのである。

担当医に、わたしが包み隠さず話すと、どうやらオバハン軍団問題は彼の耳にも届いていたようだった。
だからって、なにが変わるわけでもない…。
わたしは取り敢えず、イライラを溜め込みすぎるまえにもっと頻回に外泊すること(つまり適量の飲酒をするってことだな)と、臨床心理士による心理相談をオプションでつけることになった。

それにしても、鬱病患者たちの多くのギモンは、
「普通の人って、どーやってストレス解消してるんでしょうね?」である。
言うまでもなく、マジメ人間の鬱病患者たちは、ストレス解消が苦手でどんどんそれを溜め込んでしまう。
それがわかっていてもどうしようもなく、ある日突然爆発したり身体に異変が起きたりするのである。
…っていうのは、わたしが窓ガラスを割った言い訳にもならないんだけど。


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泣き泣きオバサンJr.登場


「ここは本当に病気の人ばかりだから楽です」とKさん(40代男性)がいう。
「自分が前にいたS病院はニセ鬱みたいなのがいっぱいいて、毎日下ネタなんかで騒いでたんですよ」

そんな病院もあるのかー恐ろしい!と思っていたら、そんなところだと期待して入ってきた人がいたのだった。
…4/15に書いた新同室者Mさんである……。

彼女は入院当初から、「友だちを作りに来ました」などと鬱病患者にしては変なことを言うなあとわたしは警戒していた。
なんでも、彼女がまえに入院していたK病院がちょうど前述S病院のように男女和気あいあい楽しいレジャー施設だったらしい…。

そんな今朝、検温に来た看護師に、泣きながらMさんは訴えていた。
「ここにいる人たちはみんな病気で、変な人ばかりだからまともに話ができない、ちゃんと話ができる友だちが欲しい」

きのう彼女と数人で一緒に晩ごはんを食べたばかりのわたしの頭は、一気にヒートアップした。
看護師さんは「ここは病院やからね、みんな具合が悪いんやから…」と当たり前のことを言って彼女をなだめたが、ヤツはそれでもぐずぐず泣いているので、忌々しくなったわたしは部屋を出て、その後同室Tちゃんと前述Kさんにその話をした。

Tちゃんはもちろん問題の訴えを聞いていて、「なんなんですかね、あれー…」とうんざりしていた。
Kさんに話しているときは、驚いたことにMさん自身が近づいてきて、当然のようにわたしの隣に座った。
なんだ、マジコイツは!?
一応当たり障りのない会話後、彼女が消えてからわたしはKさんに言った、
「彼女とは距離を置くつもりです」
「僕もですね。友だち探しの人とは距離を置きます」

サテ、それでなくてもMさんに不穏な空気を感じると言う人がいるので、彼女はどんどん孤立していくんじゃないかという気がする。
でもそんな予想よりも、彼女の真向かいのベッドにいる、自分自身のストレスをわたしは憂慮した方がいいのかもしれない…。

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緊急事態発生!


いきなり、エマージェンシー・モードなのである。

前述同室のMさん(改・泣き泣きオバハンJr.)が、わたしにつきまとい行為をしてくるのだ(泣)。
彼女は言う、「わたしは誰か大人が側にいないと駄目なの…」
――だから、なんでわたしなのだ?!
きみは一昨日、わたしその他の人を罵倒していたじゃないか。

泣き泣きオバハンJr.は、わたしが病室でぼーっとしているときも、喫茶室で人と話しているときも「入っていい?」と割り込んでくる。
夕食時、少し離れた場所で仲良しのMKちゃんと隠れて食べていたら、そこにも無言でトレーを持ってきた。MKちゃんとわたしが固まった一瞬である…。

MKちゃんは気を利かせて、ネット音痴のオバハンJr.にわからないような話題を振ってくれた。だがわたしはもう、手が震えて食べるどころではない(顔はにっこり)。
「コーヒーいれてくる」と途中で席を立って、看護師さんから頓服薬をもらう。
だらだら食べ続けるふりをして、オバハンJr.が去ったあと、わたしは殆んど放心していた。疲れた…!

ひどく心の均衡を失ったわたしは、施錠30分前の病棟を出て母に電話した。――明日、万が一のとき外泊できる?
するとそこに!!泣き泣きオバハンJr.が現れたのだ!わたしは発狂しかけた(マジ)。
でもよく考えたら、オバハンJr.は施錠近い時間だから、病棟外にしかない喫煙室に向かったのだ。そのことに気づいたあとでも、わたしの乱れた心はもとに戻らなかった。
完全に取り乱した状態で母と話していたが、どうせ外泊するなら、事情を知っている仲良しの患者たちが外泊してしまう週末がいいと思いついた。

それで、現時点ではこのエマージェンシーを週末までくぐりぬけなければならないサバイバル生活なのである。
入院生活って、こんなにも大変なものだったか?

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33番連絡キター!


「33番連絡ってなにか知ってます?」
仲良しのMKちゃんから説明を受ける。
「あれ放送されたらつい窓の外見てしまうねん…男の人全員でダッシュ始めるから」
「?」
「暴れてる患者がいるから、手伝いに来いっていう意味やねん」

へー…と思ったつい昨日、わたしはいきなり33番連絡に遭遇してしまった。
スーパーから帰って、院内の庭を歩いていたとき、「33番連絡、○○病棟」のアナウンスが2回聞こえた。
あっうちの病棟じゃん…と思う暇もなく、さっきまで庭で談笑していた看護師♂3人が、わたしを追い越して病棟に向かってダッシュしていった。これを静観する手はないだろう?

わたしもダッシュとは言わないが彼らを追った。病棟に入り、階段を昇っていたら、後ろから来るわ来るわ…男性スタッフの山である。看護師だけではなく服装もさまざまで、とにかく手の空いている男は全員来いって感じであった。

わたしは、さすがにそのフロアには入れないので、出入口で野次馬していた。問題患者の病室を中心にすごい人数だ…30人はいるぞ?ナンダコリャ??
スタッフの一人もさすがに「多すぎやー」と笑っていた。

わたしの背後から来た女性が「何があったんですかね?」と言うのでわたしは33番連絡の説明をし、「でもこんなに人が集まるなんて、よっぽど暇な時間帯なんですね~」と言った。
すると女性はくるりと振り返りわたしの手を握り、「暇じゃないんですよ!!」と熱く語るのであった。あっこの人スタッフじゃないか!!(大恥)

自分のフロアに戻ると、MKちゃんがにこにこしながら待っていた。
「見てたで~。歩いてたやろ」
そんでわたしはすべてを話し、二人で大爆笑した。

でもなにが一番可笑しいって、スタッフ全員によるあの集団ダッシュだと思うんだな。
マラソンのスタートだよ、あれじゃ。

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鬱の波に襲われる


昨日は一日中体調が悪くて、フラフラのボケボケ状態だった。
入院直後に戻ったような感じである。

ここ数日間、泣き泣きオバハンJr.から逃げるために、わたしはふだんより多くしゃべりすぎた。
無意識だが、自分を守ってくれる人たちに楽しい話題を提供し続け、「このメンバーだと息抜きできるな」と思ってもらえるよう努力したんだと思うのだ…。
それに気づくのは、鬱病の波が来て気分が落ちたあとである。

わたしは病気が出ていないときは、明るく楽しい会話をすることが出来る。
なんとなくまとまらない集団――例えば20年ぶりの大学の同窓会とか――にいるときは、かなり頭の回転速度を上げて場を盛り上げるようにする…でもまた楽しいんだ、これが!全然無理しているのではない。

だが鬱病を初発してからは、病前の勢いでこれをやってしまうと駄目みたいだ。
今回入院に至ったのも前述同窓会が原因であった。
もう無理するなと言われたのに、たぶんわたしはまたやってしまったのだ…。

昨日はほんとうに、糸が切れたようになっていた。
泣き泣きオバハンJr.もさすがに声をかけられないほどの憔悴ぶりである。

わたしをオバハンJr.から守ってくれた人々は皆、「あれ、どしたん?」と声をかけてくれた。
「急に落ちてん……」の一言で、すべてが理解される鬱病集団。やりやすい。
たぶんみんな、同じように無意識に努力してしまう人たちなんだろう。


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2回目の外泊なのだ。

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土曜~日曜日にかけて、病院から一時帰宅しています。
先週、酒を飲んで暴れたので、両親はわたしをなんだか遠巻きにして見ています。
それは当然としても、猫のくろまでそっけないのはなんでだ?せっかく一人のものになった縄張りを荒らされたのがアタマに来たのかな?

サテ、土曜日の朝も激しい鬱になっていたのだが、看護師さんに相談したら、「外泊中、気分転換に少し外に出るのもいいかもよ?」とアドバイスされたので、恋人Sに誘われるまま、昼過ぎから実家近くのショッピングモールへ出かけていた。
わぁ、女性がみんな春の格好だ、いいな…。
綺麗なものを見ていると、こころが和む。

わたしは、のろのろ歩きながら、なるべく周囲から変に見えないように努力していた。
普通にしゃべるとぼそぼそ小声、普通に歩くとのろのろ亀歩きになるのである。
恋人Sは最初、ものすごいスピードで歩いていたが(←わたしにはこう見える)、すぐに合わせてくれた。ご苦労なことである…。

このくらい沈むと、毒舌を叩いたり大酒を飲むような気にはもうなれない。
人より自分のことで精一杯になるのだ。
だからといって、一人くら~い部屋でこもっていたいというのではなく、気持ちは遊びに行きたい!DVD観たい!なのだが、身体がそれをしようとしないのである。この現象は自分でもすごく不思議に思う。

鬱病にもいろんな段階や個人差があるので、全員がこうだとは言えないが、まさに油が切れたロボットである。経験的には、あと1~2週間くらいのろのろしていたら、また人並みに動けるようになると思う。
それにしても、これは絶対に気分の問題じゃない。
脳の異常なんだと身体で実感する。

<追記>
メールでいろいろと応援してくださる方々にはいつも感謝しています。ありがとうございます。これからのんびり元気になっていきたいと思います。
  
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手痛い善意


鬱病によるのろのろ亀歩きが治らないまま実家から入院先へ帰る車中、父が言った。
「あのマンション、3年ほど貸したらどうや?」

え?いきなり聞き捨てならないことを…とわたしは、自分の城の身売り話に不穏な表情を浮かべた。
そんな様子を、前で運転中の父が察するはずもない。
「…でも家具は?」
「ああ、それなら倉庫があってな」そう言って彼はダッシュボードから一枚の紙を出してきた。実家近くのトランクルームのパンフレットだ…。ここまで用意していたのか。

「3年貸せばあとは俺がなんとかしてやる、そしたら楽やろ」
父はのんびりと言った。心中わたしを喜ばせようとしているのだ。

だが、わたしの腹わたは煮えくりかえっていた。
この人は!いつもそうなのだ。
わたしにとって自宅マンションの賃貸は人生の重大な決定事項であり、「ちょっと話があるんやけど」とお互い向き合って話すべき内容じゃないのかと思う。ナンダッテこんな車の前後で両者表情も読めずに決めなきゃならないのだ?!

わたしの沈黙をどう受け取ったのか知らないが、父は「まあ、ゆっくり考えてください」と言った。
それでわたしは爆発した。

「療養先へ行く途中でこんな大きな課題を与えられて、わたしはまたあたまを抱えなきゃならないのか!」
「経済的にそうしてほしいならわたしは従うのみだ、だがなぜいまこのタイミングなんだ!?」

父は驚いた様子で、謝った。
だがもう、聞いてしまったものを忘れてくれと言われても無理である。

わたしは病院の庭で小雨に降られながら、柱にコーラのボトルをぶつけてあたった。
そして結局、病棟でイライラ薬を2倍量飲んで気分を落ち着かせた。

働けないんだから、いずれは父の申し出を受けなければならないのだろう。
でもなんで、この隔絶された場所でそれを再認識し続けなければならないのだ。

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泣き泣きオバハンJr.撤退!


朗報である!
入院生活において、わたしの最大のストレッサーだった泣き泣きオバハンJr.が、昨日部屋を移動したのだ!I Got It!!(←ナニを?)

泣き泣きオバハンJr.は、この日の朝も泣き泣きしながら検温に来た看護師を引き留めていた。きっと看護師同士でもあそこは鬼門だと言われているだろう。

大部屋から個室への移動はありがちだが、四人部屋から四人部屋への移動はちょっと人々の関心を引く。特に、オバハン軍団などから…。当然、部屋でなにかトラブルがあったと思われるのだ。

わたしは、オバハン軍団の一人である同室Sさんにほろりと吹きこんだ。
Sさん:「わたしら、なんか悪いことしたかしらねえ…?」←真剣。
わたし:「うーん…でもあの人、ここには話せる相手がいない、子育てを終えた人たちばかりだから…とか言ってましたからねえ~…」
「…泣いてるところをよーなぐさめてあげたのに…(笑いながらも不満げ)」
「なんか同世代のママ友が欲しかったみたいですよ?でも、病院は治療しに来る所ですからねえ」
――こうして、おそらく泣き泣きオバハンJr.は、数でいうと圧倒的勢力を誇るオバハン軍団からも無視される構図となったのである。

わたし?わたしはなにもしていませんよ。
なにもせずにかまわなかっただけ。
かまってちゃんの彼女にとっては辛い環境だったかも知れないけれど。


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迫る時計の音


昨日はやたら体調がきつかった。4月中に退院かと思っていたが、この調子では無理である。

同室の拒食症Tちゃんは、取り敢えず退院していった。
入れ違いに入ってきたのが、これまた摂食障害のIちゃん2号(4/6参照・わたしと似ているとされる人)である。

「なんでいきなり個室から移動なの??」
「わからん………」
それが決まった直後、Iちゃん2号はポカーンと呆けていて話にならなかった。
大部屋は駄目って言っていた人だから、ショックが大きかったのかも知れない。

それにしても、彼女が病室に移ってきたとき、わたしは困ったことを一つ発見した。
彼女の置時計の秒針の音が大きすぎるのだ…。
いまのわたしは、時計のカチカチ音があると眠れない、気が休まらない。

ところが看護師に伝えてみたところ、
「夜の巡回のとき気をつけてたけど、全然聞こえなかったよ?」
「あれでは止めてとは言われへんわ…」
と、残念ながらの表情をわたしに向けるのだった。
えーー!?!
ふつうの人って、この音がわかんないの?ひー。

当のIちゃん2号は家族に文句を言いに行ったのか、昨夜は帰って来なかった。
主のいない置時計を避けるため、わたしは眠剤が効くまでの2時間、真っ暗な喫茶室のソファで過ごした。うう…。

しかしこの様子では、大部屋の苦手なIちゃん2号の方が先に根を上げるかも知れない。
言い添えておくと、わたしとIちゃん2号は、ふだんは仲良くやっている。


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激鬱の理由

20070427063830
4/23日にわたしは、父にマンションの賃貸のことを、病人にとって最悪のタイミングで告げられたことを書いた。
その後、わたしはひどく悲観したりイライラして壁にあたったりするようになった。毎日、大型スーパーへ遊びに行くこともしなくなった。

考えるなと言われても考えてしまう。
わたしは、もともと父が嫌いなのである。
いままではどんなに腹がたっても、いざとなれば自分のマンションがあるからとなんとかやり過ごせた。
しかし数年間といえど、あれがなくなったら?
――わたしはやり過ごすことが出来ず、しかし実家を叩き壊すことも父をぶん殴ることもせず、ただひたすら朝から晩まで酒を飲むだろう。
行き着く場所は遅かれ早かれアルコール中毒である。それははっきりしている。病院の風呂で、喫茶室で、部屋で、庭で、それはもう考えに考えて確信したのだ…。

辛いので、わたしは担当医に感情の起伏をフラットにするような処方を求めた。
すると激しい怒りがややおさまったぶん、ぼーっと一日中悲観に暮れているような感じになったのである。
音がうるさい、動きたくない、人に話しかけられたくない、どっかに消えたい…。

あとで母に聞いたら、マンションの賃貸の話は、父のまったくのスタンドプレーであることがわかった。
ああいう思いつき行動は一生直らないだろうな。
ますますやり切れない。


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冷酷なわたし


ここ数日間、激しい気分のアップダウンに疲れ果てていたわたしだが、昨日の昼、たまたまマンガが読める状態になっていて、しばし頭を空っぽにして休息していた。

そこに間が悪く入ってきたのが、母からのメールである。内容はなく、ほとんどわたしの様子伺いであった。
わたしはやり過ごしてマンガの世界に戻ろうとしたが、頭に現実が…自分のマンションの賃貸話がぐるぐる回り始めた。畜生!また苦しまなきゃならないのか!!

わたしはかなり強い語調で、母に抗議した。つまらんことでメールしてくんな!
その後少し眠ると、やっと誰かとしゃべってもいいかな?という気になり、わたしは仲のいい患者たちのいるソファに座った。
家族関係が悪化していることを話すと、そこにいま担当の先生おるやん?と背後を指差された。
うーん…でもこの人忙しいからなあ…単なる愚痴は聞かないんだよな(当たり前か)。

それでも直前に、妹から「母から苦しそうなメールが来た、電話してあげて」と連絡が来ていたので、看護師に頼んで急遽診察してもらった。

担当医は経過のほとんどを把握しているが、わたしがメールで両親を罵倒していることや、いま会ったらガラス一枚蹴破るくらいじゃすまないことを話すと、「しばらく家には帰られへんな」と言った。

病棟を出て、医者から言われたから当分会わないよと母に電話すると、わたしとも駄目なの?と彼女は泣き声をあげた。
知らない。もしかしたら、年齢にしては近すぎるこの距離感が、わたしには疲れるのかも知れない。


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GWの虚脱


両親に「しばらく帰らないし会わない」と宣告したおかげで、わたしの心の負担はかなり軽くなった。

だが、好天気のGWにずっと病院でTVを見ているっていうのも虚しい話だ…。

わたしは恋人Sに頼んで、外に連れ出してもらった。
だが、外出はしょせん外出である。病院の門限は19時だ。なんだか、バタバタと面会を外でしているという様相になる。

「(自分の)マンションに外泊したいなあ~…」とわたしはつぶやく。
恋人Sは無言だ。いまのわたしの面倒を見きれないことがわかっているのだ。

わたしは一人でマンションに帰ることを考える。…ああでも、ゲームもネットもないんだ、あそこには…。一人で電車に乗って移動するだけで一日寝込みそうだし……駄目だな……。

なんとなく暗い気持ちで病棟に戻る。
病気だから、入院中なんだから、楽しくなくて当然なんだが。


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セクハラ音痴


同じ入院患者のKさん(40代男性)は、紳士的にみえて実は怒りやすく、そのくせ小さなことでくよくよする。
弱い自分を男らしさという鎧で無意識に固めているようにわたしには見える。
そのKさんに、わたしはセクハラな要素をも見い出している。

Kさんはまえに、看護師のお腹を触って看護師長に注意されたという話をした。
「でも、服の上からやで?」とKさんは言う。
「《お腹出てるんですよ~》って看護師さんが言うからプニッてやっただけやのに」

わたしとMKちゃんははぁ~とため息をついた。
服の上からって…下からなら痴漢やないか。
もとより、仕事で仕方なく接しているような男性からいきなり身体を触られることの女性の不快さがこの人にはわからないのだ…。

Kさんはまた、年齢を隠しているMKちゃんのトシを執拗に訊く。
冗談のネタの一つとしてやるのだ…あっ今度も引っかかれへんかったな?という具合に。MKちゃんは相当嫌なはずだが、はっきり嫌と言えないタイプなので、これがずっと続いている。いつまでやってんだろ?とわたしは思っている。

わたしはといえば、穴開きジーンズの脚を「なんやこの服は」と何気に触られた。もしや彼は、女性の身体に触りたいという欲望を社会的な方法で実現しているだけじゃないだろうか…。

そんなKさんに「GW中、外泊するんですか?」と聞かれ、しませんと答えると「僕もしませんから」と返ってくるのだった。
その「から」てなんやねん!!
わたしはKさんとこの狭い空間で仲良くしていくことに少々疲れを覚えている。


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