LIFE,LOVE&PAIN(旧)

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タイトルは Club Nouveau の80`sのアルバム名。人生っていろいろあるよね。(新URL:○ttp://lifelovepain02.blog.fc2.com/)
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過去の写真

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昨日は診察で、H主治医のリクエスト通り、わたしの20代の写真を見せた。
H先生は、意外とじっくり見てくれた。

「ほう。陸上選手やったん? 短距離?」
「はい。大阪で1番だったんですよ~」
「へえー。どのくらいで走るの」
「12″△です」
「ほー。僕は50メートルやったら、6″×やけどね」

写真集には、社会人になってからもやっていたマスターズ陸上の記録が、たくさん残っている。
それから、仲間でいてくれた、たくさんの過去の友だち。
「あんまり大勢いるんで、びっくりしました」というわたしのコメントに、H先生は返事しなかった。

「150円」
「は?」
「この頃のビールは、150円やったんか」
H先生は、オフィス街の居酒屋ののぼりを見て、そんなことを言っていた。
「あと3冊、また見せてくださいね」
「え? まだ見るんですか」
「そうですよ! 患者さんのことを知るのはいいことです」

それは、まあわかる。
患者が病前に、どういう生活を送っていたのか。
確か、理学療法士の学校でも教わったな。
リハビリテーションとは、その人をもとの社会に戻してあげるという意味で、だからこそ、その人の前の生活がわからなければ、成り立たないのだ。

そのあとで、H先生が「花見のときは大変やったな・・・」と言いかけたので、わたしは4月のスケジュール表を、デイケアルームのテーブルに置き去りにした件で、「持って帰ってもらわないと困ります」とスタッフに注意されたことを話した。
それはわたしにとって、まるで会議のあと、書類を全部放ったらかしにして退室し、「なにをしているんだ」と上司から叱責されるくらい、あり得ないことだった。
「まあ、それは悪気に取ったらあかんよ。スタッフはそんなつもりで言うてんとちゃうんやから」
「でも、(昔の)わたしなら絶対しないミスなのに、”ちゃんとしてもらわないと困ります”って言い方されると、ショックです」
「・・・・・・」
「脳卒中の人でもそうですよね? いままで簡単にできてたことができなくなって、しかもそれを他人に指摘されたら、絶望ですよね」

・・・わたしって、ほんとうにタチの悪いクレーマーである。
こういうところが病気なんだよ。
でも、なんで精神科のリハビリテーションって、あんなに画一的なんだろうな。
それぞれ、学歴や職業や生活、すべてが違っているのに、みーんな同じ指導の仕方。
その人の、病前の生きざまがどうであったかなんて、まるで無視である。

わたしは、「今後、一人ぼっちで生きていく案」も話してみた。
「躁うつ病の患者って、いきつくところはソレだと思うんですよ。過去に同じことを言ってる躁うつ病患者さんもいました。結局、人と触れれば迷惑かけるので、自分が一人になるのがいちばんいいんですよ」
「うーむ。しかし、○○さん(わたし)は、まだ人格が・・・もにょもにょが、もにょもにょ・・・してないからなあ・・・。まだ、ちゃんとしてるときは、ちゃんとしてるやんかー」
「そうですかねえ・・・」

わたしは、ひとまず案を持ち帰ったが、もうデイケアに行きたくないなあ・・・という気持ちは拭えなかった。
そりゃ、スタッフに悪気はないんだろうけれど、子どもにするみたいな注意が正しいとすれば、こっちがよっぽど変ってことじゃん。
そんな情けなくなった自分を、誰だって表に出したくないんじゃないかなあ。
精神病も20年選手になると、ぼちぼちそのへんがわかってくるんだと思うよ。

H先生に見せる写真は、あと3冊ある。
どれも弾ける笑顔で、たくさんの仲間と人生を過ごしている写真だ。
H先生は、とびきりあたまがいいので、わたしの過去を見て、これからわたしが話すことが、どういう意味なのか、深いところまでわかってくれると思う。
まー、いろいろあって、H先生に過去の写真を見せることになったのは、よかったと思う。

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