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LIFE,LOVE&PAIN(旧)

タイトルは Club Nouveau の80`sのアルバム名。人生っていろいろあるよね。(新URL:○ttp://lifelovepain02.blog.fc2.com/)
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両親と大ゲンカ・2

boxer2

【前記事の続き】:前記事

注:家族が好きな人は読まないで下さい。読んだあとの責任は負いかねます。>

――そんなことを考えていたら、ケータイが鳴った。
父親からだった。
彼は、帰宅して間もないというのに、べろべろに酔っ払っていて、「4合飲んだ」と言う。
たかが4合だが、彼は年齢とともに酒に弱くなっており、ふだんはたしなむ程度で、わたしから言わせれば、ほとんど飲まないと言っていい。
ましてや、べろべろ状態なんて、初めてだ。

「いま、4合飲んだ。俺はもう、このまま死ぬ」
「おーおー、もっと飲め飲め、毎日一升飲め。そんで、アルコール依存症になって、その苦しさを思い知れ!」
「ゆみさんに悪かったなあ。ごめんな、ごめんな。幸せにしてあげられずに…、俺らがもっとちゃんとしてたら…、」
彼は、嗚咽しながら、完全に酔っ払いになっていた。
わたしは、正直に言って、こいつぁー完全やな、まともな話はできへんな、と思った。
(まーわたしも、けったくそ悪いので、ビールを飲んでいたが。)

それでも、彼は一方的に話し続けて、
「俺は、自分で自分の身体の始末をする。だから、お母さんだけは…、面倒みてやってくれ」と言う。
「自分の始末をする? あのなぁ、それ簡単なことちゃうで。←(未遂経験者)それに、面倒みてくれって言われても断る。わたしはわたしの生活で手一杯や。あんた、自分の妻を守るくらい、自分でせーよ(=しろよ)。それが、あんたの役割やろ」
「俺ら、なんも出来なくて…」
「あんたはちゃんとしてたやないか、車で送迎してくれたり、金銭面でも援助してくれたし、それには感謝してるで?」
「…もっと、ちゃんとしてあげられたらなあ……」

そんなとき、ちょうど配達のベルが鳴ったので、わたしは「いったん切る」と言って、電話を切った。
で、用事が済むと、もう彼とは話したくない気分になっていた。
どうせ、このまま話し続けても、埒があかへんに決まってるしなあ…。

考えた末、わたしは双子のゆき妹に電話したのだが、いつものように、彼女は出なかった。
彼女は、自宅の電話は留守電で内容を聞いて、意に沿わないものは取らないし、ケータイに至っては、まず一切出ない。
だからわたしは、とりあえず両方の電話にかけて、伝言メモを入れた。
「ちょっと、電話に出て! 緊急やねん。父親のことやねん。すぐ電話して!」

その後、気が進まないまま実家に電話をかけると、再び父親が出てきたのだが、わたしはすぐに「母親と代わって」と言った。
そして、母親に言った、
「いったい、どういうことなん? これ。こんなん、なんぼ話してても埒があかんで」。
「………あんたには、心ってもんがあるのか……」
母は、心底、嘆き悲しんでいた。
それはわかったけれど、だからといって、ドラマみたいに「ごめんね、ごめんね、わーん」みたいな展開にする気は、毛頭なかった。
「それは、あんたがうちらに、小さい頃にやってたことや。わたしはあんたのことを《鬼》、ゆきさん(妹)は《冷たい人》って、思ってたって言うたやろ? うちらは、昔のあんたの鏡や」
「…………」

母は、いきなり電話を切ってしまった。
いまのは、母親という人種にとって、相当効いたやろうな。
そやけど、怒鳴りあいになったら、やっぱ大阪弁の方がハッタリ利くというか、勝つな。
大阪に出てきて40年以上も経つのに、あいつら、いまだに大阪弁もまともにしゃべられへんって、どういうことやねん。
――わたしは、興奮していたせいもあるが、彼女の言うとおり、ひどく冷酷な一面があるのを、自分で知っている。

そんで、大ゲンカはいまだ行方知れずになっているのだが、果たして、今後どうなるのだろうか。
ゆき妹は、わたしが電話をかけたのは昼過ぎだったというのに、夜になって、メールで「いま具合悪いねんけど。緊急じゃなかったら、あとにして」とそっけない返事を返してきた。
すげーよな。
最初から緊急だって言ってあるし、もしその《緊急》が父親の心筋梗塞だったとしたら、彼女は彼が死んだあと、数時間経ってから「なんの用?」とか、トボけたメールを送ってくるんだろうな。
それで、事態を知ったあとでも、「あーあ。間に合わなくてごめんな。ナムナム」みたいな感じで、ドラマみたいに「わーん、おとーさーん」には絶対ならない、これは断言出来る。

ま、そういう一家だということだ。
本物の悪人は、一人もいないんだけれどね。
いるとしたら、わたしか。

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