診察日なり。 - LIFE,LOVE&PAIN

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タイトルは Club Nouveau の80`sのアルバム名。人生っていろいろあるよね。
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診察日なり。


昨日は、診察日だった。
行く前に立ち寄ったマンションで、厚生年金機構からのお知らせが来ていて、わたしは今回も、辛くも2級を取ったのを知った。
H医師に、お礼を述べなければ。

しかし、わたしはなんだか憮然としていた。
本来ならば、2級が通って万歳…あと3年間は生き延びた、ってなもんだが、わたしのなかで、じゃあ3年後はどうなるんだ、また3級落ちを恐れて、ビクビクしなきゃいけないのか、そしてそれを一生? と思うと、とても憂鬱になるのだった。

H医師はそんなわたしの気持ちをよそに、「テープ送った?」と訊いてきた。
障害者芸術文化フェスタに出るにあたり、グループ名を決めなければならなかったのだが、うちはデイケアの名前が入っているため、先生が喜んでいるのだそうだ。
一次予選、通ればいいけれど。

「はい、送りました」
「うむ」

それから年金の話をして、わたしは窮状を訴えた。
「マンションの方は、もうガスもネットも切ってあります」
「いま、ご両親と実家住まい?」
「はい、完全アナログ生活ですよ」
「でも、スマホは持ってんねんやろ? あっ、ガラケーか」
「はい」
「う~~ん。そしたら、YouTubeも見られへんわけやね」
「そうなんです。(しょんぼり)それでわたし、高級クラブのホステスやろうかなと思ったんですけど」
「いや、もう歳が行き過ぎてるやろ。なんぼ見かけが若く見えても、歳は歳やからね」
「はあ……、(水商売でさえ、使ってくれないのか……)」
「普段は何してんの?」
「カラオケばっかりですね」
「クリス・ハートって知ってる?」
「いえ?」
「あれ? いま有名やねんけどな。黒人が日本の歌歌ってるねんけど、何とも言えんいい曲やで。――ああ、YouTube見られへんのか。今度、CD買おうと思ってるくらいや」
じつはH医師、クラシックピアノがパラパラ弾ける人で、音楽の関心が高いようなんだよね。
それでわたしは、兼ねてからの持論をだるそうに話した。(実際だるかった)
「黒人は生まれつき、身体の中に16ビートを持ってんですよ。日本人は8ビートだから、踊らせても歌わせても、盆踊りになっちゃうでしょ。そこの違いがカッコよさに出るんじゃないですかねえ」
「ふーむ」

ここらへんで、H医師は診察終了の合図である、カルテに判子を押した。
なんで電子カルテにしないのか訊いたことがあるけれど、単に嫌いなんだってさー。

診察室を出るとき、入れ替わりに、あのギタリストMさん(33)の隠れ彼女Oさん(46)と鉢合わせたが、相も変わらずというか、キモさに拍車がかかっていたわ。
外部からの患者も待っている診察室で、猫耳カチューシャよ!
どっから見ても、精神科だわね。
ほんとにアレが自分に似合っていて、46歳でもコスプレありだと信じているんだろうな。
なんで、あんな変なのと、いつまでも付き合っているわけ、Mさん?
どうやら下半身を奉仕してもらっていて、そこから抜け出せないように見えるんだけれど、後になればなるほど、捨てるときの代償は大きいわよ。
いまだって、彼女ははしたないおしゃべりだから、「ここだけの話だけど」とか言って、デイケアの女子会メンバーに、Mさんの下半身についてアレコレ話している可能性大だと思うわ。
とにかく、エロチックなことに関して、彼女はおしゃべりなのよ。
Mさんと付き合う前も、診察内容をみんなにばらし、「先生に『あなたはエクスタシーを感じたことがありますか? って聞かれてん、うふっ」なんて言うもんだから、周りがみんな青くなって、「それ、セクハラやんか」と騒然となっていたら、なんのことはない、話題をふったのは彼女の方で、先生はそれに反応したに過ぎないという、お騒がせなこともあった。
とにかく、彼女のことを一言で呼ぶなら、ビッチ! ね。
あーさぶさぶ。
彼らが付き合っている件を確実に知っているのは、医師、デイケアスタッフ、わたし、相方Kさんなので、今度またKさんを呼び出して、気持ち悪かった診察室での猫耳カチューシャについて話して、身体を清めよう。

さて、そんなことがあったあとで、わたしは「もう、水商売さえ使ってくれない、どうしようもない自分」について考え、とても虚無な気持ちになっていた。
そうだよね…。
あと、10年ちょっともすれば、わたしは60歳のおばあさんになるんだもんね……。
どう考えても生活出来るほどの仕事はないし、障害厚生年金が3級に落ちた時点で、生活保護に向かって、まっしぐらだな……。
その頃にはおそらく、生活保護も額を落とされて、ほんとのギチギチ生活を強いられるんじゃないかな。
米も支給制になっていたりして。
そしたらわたし、米は食べないから、誰かに売って、ビールに変えよう。
医療費が1割負担になるのなんか、目に見えているよね。

ああ、病気を抱えて、この先生きていけるんだろうか。
わたしの人生は、なんでこんなに辛いの?
みんなも、こんなしんどい人生を歩んでいるの?
わたしのたちの悪いところは、未来に希望の一筋もないことよ。
生きるためだけに生きるなんて、動物と同じじゃない。
そのことを考えると、ひたすら辛いわ。

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