初めて告ってきた人 - LIFE,LOVE&PAIN

LIFE,LOVE&PAIN

タイトルは Club Nouveau の80`sのアルバム名。人生っていろいろあるよね。
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初めて告ってきた人

footbool

わたしは中学時代、背も低くガリガリで、ド近眼眼鏡をかけていたので、男子からもてることもなく、わたし自身も思春期が来ていないような感じで、男子には全然興味がなかった。
だが、中3のとき、背が20cmも伸び、コンタクトレンズをすることによって、様変わりしてしまった。

しかしこころは子どものままで、高校に入学したのである。
入学して間もないころ、家に電話がかかってきて、誰かと思ったら全然知らない男子だった。
曰く「映画に行きませんか」・・・
そりゃ行かないだろうと、わたしは不思議に思ってお断りした。

その数日後、教室から出ると、おっきな男子が立っていて「付き合ってくれませんか」。
わたしはほんとうにびっくりした!
とにかく逃げなければ、と子猫のように「×◇○△!!」と言って、あわあわと逃げたのである。

話はそれだけでは終わらなかった。
まさかと思えば、その男子と2年のとき、同じクラスになってしまったのである。
当時はわたしはもう、陸上競技の虜になっていたので、彼氏をつくる気なんて毛頭なかった。
しかし、その男子=Nくんは、またしても、「付き合ってください」ときたのだ。

このときのシチュエーションは、よく覚えていない。
なにしろ、彼はラグビー部で、身体が大きかった。
わたしは、ラグビー部が苦手で、それだけで落選理由になる感じだった。
彼には、熱烈なファンの女子がいたらしいのだが、そんなことはわたしには関係ない。

そして、高3。
まさかまさかと思ったら、またNくんと同じクラスになってしまったのである!
そこは文系クラスで、奇遇にも高2のメンバーと、ほとんど変わりがなかった。

体育祭のあと、クラスのみんなで打ち上げで一杯やったとき、Nくんが隣に来たのだが、わたしはさして気にもとめていなかった。
すると、誰かが「Nと写真を撮れ」と言い出し、わ~っとみんなが盛り上がって、「え? え?」と辺りを見渡すわたしを急かすように、わたしはNくんとツーショットさせられることになった。
そのとき初めて、みんながすべてを知っていたのだと知った。

ある夕暮れのなか、Nくんに呼び出されたわたしは、また彼に「やっぱり駄目?」と訊かれた。
「うん」とわたしはつれなく言ったと思う。
ツーショットなんかして、相手をその気にさせたわたしが悪かったのだった。
その後、本格的な受験期に入って、みんなが忙殺されるなか、わたしと彼は無関係になった。

しかしかなり経ってから、ふと高校時代の写真を見ると、あれ? こんなにいい男だったか? と思った。
どうやらわたしは、未熟すぎて、彼の男らしさが受け止められなかったようだった。

先日の同窓会のとき、Nくんはわたしを見て「うわっ、心臓がばくっとした!」とほんとうに驚いていて、「変わってない・・・」と誰かにつぶやいていた。
そして、「あのときはしつこくしてごめんなさい!」と何度も謝って、周りを笑わせた。
彼こそ変わっていなくて、相変わらず服装にこだわりがあった。
そんな彼の左指には、でっかい結婚指輪がはまっていた。
あんなでかいの、嫁さんもしてんのか? とわたしは思い、月日の流れと彼の幸せを確認して、ちょっぴり寂しさとともに安心した。

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