H主治医の示唆 - LIFE,LOVE&PAIN

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タイトルは Club Nouveau の80`sのアルバム名。人生っていろいろあるよね。
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H主治医の示唆

ringo

今日、通院してきた。
「引っ越しに失敗しました」と言うと、早くもH主治医はそのことを知っていて、「ビール10缶も飲んどんのやろ! 電話があったんやで!!」と怒りモードに入ってきた。
「電話?」
「あれ? これ本人に内緒って書いてあるわ。まあええ。お母さん、心配して電話してきてんで」
「10缶も飲んでませんよ。5缶です」
「5缶でも多い!! そう思いませんか?!」

わたしはそのことを避けて、恋人Sちゃんの話にすり替えた。
「じつは、引っ越しが失敗したのには、彼氏と危うくなってきたからなんですよ。わたしは家事ができないから、料理も宅配弁当にお願いしようとしてたんですけど、土日はやってないから、彼氏が業務用スーパーに行ってくれると言ってくれて。書類関係も全部書いてもらったし」
「書類?」
「ネットの開通とか、宅配弁当とか、マンションでいついつに何があるかとかですよ。つまり、引っ越しは彼がいるというのが前提だったんです」
「上手くいかなくなったって?」
「わたし、彼のしゃべり方とか内容が嫌いなんです」
「それ、ふつうにあの人のこういうところが嫌、とかじゃ解決できない問題なの? どういうふうに嫌いなの?」
「部下を前に、爪をぱっちんぱっちんやって、”どこどこの何々だがねー” ぱっちんぱっちん ”これこれがこうこうでね” ぱっちんぱっちん ”だから、こうこうこういうわけで” ぱっちんぱっちん、みたいに、話に間が空くんですよ。それ10秒で話せるやろって話を、30秒かけてやるんですよ」
「ほかには?」
「あとは、同じ話を何回もするとかですねー、それと内容的に、専門的すぎるんですよ。知識はあるんですよ? 政治・経済・歴史・企業、でもそれ、内容が深すぎるんですよ。10人聞いたら10人知らん話ですよ。それにね、だいたいの人は話すとき、相手の表情を伺いながら話すでしょ? 彼はそれをしないんです。だからわたしが退屈して、ふーんばっかり続けてても、気がつかないんです。あれ、絶対女に疎いですよ」
「ふむ」
「例えばですね、ある所に行って、わたしが暑さのあまりえずきながら、暑い、涼しいところに行きたいって言ってるのに、彼はその涼しいところへ行く途中で足を止めて、「ほら、あれがりんごの木だよ」って言うんです。なにがりんごの木ですか!! わたし非常事態に入ってんですよ!! ふつうの男なら、横にいる女がヘトヘトになってたら、「大丈夫? 涼しいところへ行こうか」とか言って、さっさと連れていくじゃないですか。それなのに、りんごの木ですよ!! 絶対女に疎いです!!」
「それで、話をしてて吐き気がするって? そりゃね、7つも歳が離れてるんだから、話が違って当然ですよ」
「・・・・・・」
「まー、相手は一生の伴侶にと思っているのに、滋賀に来ないわ、家事はできないわじゃね。相手ももうしんどいんじゃないですか」
そう言われてみればそうかも。
すでに、Sちゃんの方で疲れている?

H主治医は、遊び人KJのことも、最初から遊び人だと看破した人で、恋愛相談にかなり役に立つ人だ。
わたしは、いろいろ考えながら、診察を終えた。
てか、これって診察っていうより、恋愛相談だよな・・・。

Sちゃんの方ですでに疲れているという視点は、わたしにはなかった。
わたしばかりがしんどいんだと思っていた。
Sちゃん、7歳の年の功でがんばっていたのかなあ。
いっぱい要求を突き付けて、悪いことをしたのかも・・・。

なんだかわたしには、よくわからなくなってしまった。
こんなときって、結論を急がない方がいいのかも知れない。
Sちゃんが、疲れ切っていなければの話だけど。

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