母は強し - LIFE,LOVE&PAIN

LIFE,LOVE&PAIN

タイトルは Club Nouveau の80`sのアルバム名。人生っていろいろあるよね。
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母は強し

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昼、いつまで経っても恋人Sちゃんからのレスがないので、わたしは母のところへ「氷結」を持って、話に行った。
「Sちゃんに愛想つかされたよ」
「まあ」
「スカイプの応答がない」
「まあねえ。話をしていて吐き気がするくらいなら、よっぽど嫌いってことになるからねえ」
「そうだねー」
「でも、よさそうな人に見えたのにね。いい年して、口の上手い男は駄目よ。遊び人に決まってるから。ああいうのはあかん」
「わかってるよ」

そうして、部屋に戻ってみたら、Sちゃんから「遅くなってごめん」とスカイプに書いてあった。
素直になれないわたし。
返事しようかどうしようか迷っていたが、10分くらいしてから「ごめん、下で母と話してた」と返事した。

その前のレスには、H主治医が言ったことを、そのまま書いていた。
7つも歳の差があるのに、話が合うわけがないこと、相手が一生の伴侶を求めているなら、滋賀には行かない、家事もできない自分は撤退すべきだということ、相手も疲れてるんじゃないですかと言われたこと、などだった。
Sちゃんはそれに対して、「大丈夫、俺は打たれ強いから。ちょっと難しい宿題を出された気分」と言った。
家事については、折り込み済みだと言った。
老後の世話に関しては、期待していないといういうことを言った。
ただ一つ、仕事から帰ってきたときに、笑顔で「おかえり」と言ってくれる人が欲しい、という点に対しては、わたしはご期待に沿えないのだった。
だって、娘さん夫婦と孫たちがいる家なんかに、わたしが住めるわけないもん。・・・
家事はもちろん、孫の世話さえできない。
わたしは、子どもが大嫌いで、子どもを抱くことさえできないのだ。
どんなことを許せても、そこだけはSちゃんのフラストレーションが溜まるような気がした。

わたしは母のもとへ帰り、「Sちゃんから応答があったよ」と言った。
母は、さっきとは打って変わって、「これから、たまに一緒に出かけるような友だちは残しといた方がいいよ。歳をとったら出来なくなるから。そりゃ、その方がいい」と言うのだった。

母は強しというが、ほんとうに強い。
わたしはその言葉で、そうだよな、わたしも歳だし、これから何人ものいい恋人ができるわけじゃない、と思った。
Sちゃんにはさんざん気にらないところを言ってるし、これから直ってくれるかも知れない。
わたしはそう思って、夜のスカイプに臨んだ。

夜のスカイプでは、Sちゃんは、政治の話になりかけると「こんなの興味ないよな」と言い、わたしが「ふーん」を無意識に繰り返していると、「ふーん」ばっかりやから、この話はやめよう」などと言ってくれた。
そうなんだよ。
出会って間もない頃は、彼も無意識に難しい話題は避けていたはずだから、できないことはないはずなんだよ。
お願いだから、こんなふうに普通の話をしてほしい。
政治・経済・企業・歴史の深い話、もうこりごり。

そんなわけで、不安の残る再スタートを切ったわけだが、もしわたしが吐き気を起こしたら、サドンデスで別れとなる。
じつは、昨日もスカイプ中に吐き気がしてきて、げっとえずきたくなったのだが、必死で我慢した。
終わってから、盛大にげっ、げええっとえずいた。
ああ不安だ。
冬、こたつを買って、湯豆腐を一緒に食べられるまで、もつのだろうか。

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