父の老人ボケ - LIFE,LOVE&PAIN

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タイトルは Club Nouveau の80`sのアルバム名。人生っていろいろあるよね。
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父の老人ボケ


なんだか、嫌なことを聞いてしまった。
父がなにを思い出したのか、「H病院っていうたら、ゆみはなんの病気でかかっていたのかな?」なんて、おかしなことを言うのである。
H病院というのは精神病院で、わたしが約10年間、ほぼ2週間に1回の頻度で通いつめた病院である。
送迎は、いつも父が車でしてくれていた。
そんな病院のことを、忘れるなんて??

わたしは、つい昨日、母が「お父さん、最近物忘れがひどいわ。子どもっぽくなってるし、まえのお父さんとは全然違ってる」と話していたのを思い出した。
わたしは「そう? わたしはあんまり話さんから、わからんけど」と言ったが、H病院のことを忘れるのは、ひどすぎる…。
いままでは、「単なる老人ボケでしょ」レベルだったのだが、今回のはなんだか、違う色彩を帯びている。
わたしは、薄気味悪さを覚えた。
もしかして彼は、わたしが躁うつ病だということも忘れているんじゃないか。
だって、わたしが「H病院ていうたら、躁うつ病に決まってるやろ」と返答したとき、「躁うつ病…」とつぶやいていた。
あの人はほんとうに、わたしが実家にいる理由がわかっているのだろうか?

しかし彼はガンで、余命いくばくもない身だ。
あんまりガミガミ叱るのは、可哀想だろう。…
夕食時の行儀の悪さも、あと少し我慢しなければならない。
彼は身体をリクライニングさせて食べるので、食べ物が胸や腹に落ちる。
その姿で、ペッチャペッチャ口を言わせながら、陶然とした表情で食べ物を咀嚼しているところは、見たら食欲30%減である。

わたしは残酷な人間なので、こころの片隅で「早く死ねばいいのに」と思っている。
そして、本格的にボケるまえに、死が確約されたことに、安堵している。
わたしに、とても優しい父。
わたしが、こんなふうに思っているなんて、思いもしないだろうな。

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