一人きりの昼・夕食 - LIFE,LOVE&PAIN(旧)

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タイトルは Club Nouveau の80`sのアルバム名。人生っていろいろあるよね。(新URL:○ttp://lifelovepain02.blog.fc2.com/)
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一人きりの昼・夕食

pureto

マンションから実家に戻ってきたものの、わたしはスッキリしたわけではなかった。
昼食は、母と向かい合わせで食べる。
彼女はわたしに何か話したそうにしていたが、わたしはあらぬ方向を見たまま、菓子パンを頬張っていた。
親と食事しているときが、いちばんイライラするのだ。
わたしは、このままじゃ駄目だと思った。

昼過ぎ、母といつもの散歩をしているとき、わたしは「じつは」と切り出した。
「具合が悪いねん。春のせいやと思う。食事のときが、いちばんイライラするねん」
「あら・・・。そうやなあ、春は毎年、よくないなあ」
「テレビの音とか、ママさんと父親がしゃべってる声とか、しんどいねん・・・」
「そうやったら、ごはん別々で食べたらええやん。自分のぶんだけ、2階に持ってあがり」
「そう?」

ということで、わたしはその夕方から、2階の自室で、昼食・夕食を食べることになった。
これって、H主治医から言わせれば、「また、お母さんに迷惑をかけていますね」ということになるのかもしれないが、このままイライラしながら食事を続けると、必ずよくないことが起こると思った。

さっそく夕食を、自室に持って入って食べる。
静かだ・・・。南向きの窓が見える。
最初の刺身を食べたところで、わたしはぼーっとしてしまい、たまには箸がまったく止まった状態で、ゆっくり食事をした。
ああ、そうかあ・・・、わたしは考えごとをしながら、のんびり食べたかったんだな。
いままでは、神経をハリネズミのように尖らせて、ごはんを口に押し込んでいたんだ。
あれじゃあ、疲れるよなあ・・・。

それにしても、これは躁の症状で、イライラするんじゃないかと思うので、今後はイライラする人へ気持ちをぶつけるのではなく、季節のせいにするのがいいなと考えた。
だがもし、母親と二人生活になったら、大変だな・・・。
こんな状態で、母の面倒をみることになったら、ほんとうにマンションに逃げていかなければならないのでは・・・。

サテ、このような状態を、H主治医にカルテに書かせると、以下のような感じになると思う。
「母親に対する嫌悪感があり、食事は一人で自室で摂る。日常生活のほとんどは、母親が面倒をみている」
――これじゃ、普通のひきこもりみたいで、なんか違うような気もするんだけど、よく読むとやっぱり事実・・・、というのが、精神科の診断書の不思議だ。
「交代人格が現れたんです」じゃ、カルテに書かないけれど、「交代人格が出たって、元彼が言ってました」は、カルテに書かれる。
つまり、本人の訴えだけじゃなく、客観的に何かが起こったときの話が、優先なんだな。
今回は、わたしはまったく狙っていないけれど、マンションに一度戻ったということと、実際に両親と食事をべつにしたという事実が、H先生にとっての診断基準になるのではないかと思う。

食事時のイライラは、一応このまま回避できそうだが、ちょっと気になるのは、母が「調子がよくなったら、またみんなで食べよう」と言っていることである。
えー・・・、それは・・・、無理じゃないかな・・・。
要は、テレビの話題で盛り上がっている人をまえに、ごはんを食べたくないのだ。
末期ガンの父は、ガンとわかってから、「みんなでごはんを食べよう」と決めたが、これを実行し続けなきゃいけないんだろうか。

わたしはカルテの訂正をした。
「父母に対する嫌悪感があり、父の死後も、食事を一人で自室で摂る。日常生活のほとんどは母親が面倒をみており、本人に介護等の能力はない。社会的機能復帰は困難である」
まーこのくらいじゃすまないだろうな。
だって、これから障害年金審査のある2年のあいだ、わたしはほかの迷惑行為を、たくさんやるに違いないから。
双極性障害(躁うつ病)1型って、自覚なしに人を振り回すんだよね。
2年後の、日本年金機構に提出する診断書が、怖いわ・・・。

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